もはや安定した職業とは言えない公務員。不動産投資の副業で法人化は損?得? | 王様の不動産投資/不動産投資とマンション経営

もはや安定した職業とは言えない公務員。不動産投資の副業で法人化は損?得?

■公務員は不動産投資可能なの?

公務員は不動産投資可能なの?

公務員の副業は法律で規定されています。
副業が禁止される理由は、行政への信用失墜行為の禁止、守秘義務、職務専念の義務の原則からです。
人事院が発行する義務違反防止のハンドブックには、一定の規模以上の不動産等賃貸や太陽光電気の販売、農業等は、所轄庁の長等の承認を得た場合には行うことができるとあります。
承認の基準には職務に関連して利害関係が生じないこと、職務遂行に影響が出ないこと、信頼性確保に支障が出ないことと記載されています。
このようにみても、公務員の不動産投資は禁止されているわけではありません。

申請しなくても、一定の範囲内であれば賃料収入を得たとしても副業に当たりません。
「人事院規則14―8の運用について」を見てみますと、不動産の賃貸が5棟以下および10室以下ならば、一定の範囲内とみなされるようです。

さらに、不動産に係る賃貸料収入が年額500万円以下であれば一定の範囲内と考えられるようです。なお、人事院規則は国家公務員の規定ですから、地方公務員は各自治体の規則に従う必要があります。

ただし、賃貸の管理を自分で行っていると職務専念の義務違反になってしてしまいますので、代わりに業務を請け負ってくれる賃貸管理会社に代行してもらう必要があります。実際に、不動産投資が公務員のあいだで人気なのは安定した収入を望めることと銀行の融資が受けやすいためです。

普通の会社員と比較すると、公務員は与信の面で非常に有利です。融資の金利が低くなることもあるといわれており、国や地方公共団体の与信力が背景です。金融機関以外にも共済組合の融資も受けられるために、普通の会社員よりも有利です。

■不動産投資で法人化するメリット

不動産投資で法人化するメリット

個人の不動産投資では、経費として認められる範囲が非常に狭いのですが、法人の場合、支払われる支出は原則として経費で処理できますから、利益を圧縮して節税も可能です。
個人の場合でも家族に給料を払うことはできますが、青色事業専従者になってしまうため制約があるのが実情です。
法人化すれば、家族を法人の役員として、仕事をしてもらえば役員報酬を支払うことができます。
これが不動産投資の法人化の最大のメリットです。

さらに、個人と法人では税率が違います。個人は所得税ですが、法人は法人税です。双方に住民税がありますが、現行の税率ですと、課税所得が900万円を超えると、所得税+住民税の方が、法人税率より高くなります。

不動産所得だけで課税所得が900万円を超えるようなら、法人化が有利です。
給与所得があって副業で不動産投資をされる場合、年収と税率を確認しておく必要があります。所得控除によっても課税所得は変わりますが、すでに給与だけで税率が30%に達している場合、初めての不動産投資でも法人化したほうが有利です。

さらに、損失が発生した場合に損失を繰越できる期間が、長いこともメリットです。個人は他の所得と合算してマイナスの場合、そのマイナスを3年間しか繰り越しできません。しかし、法人はマイナスを9年間も繰り越すことができます。次に、保険料もメリットがあります。
個人は高い保険料を払っていても、生命保険料控除の上限金額しか控除できません。しかし、法人化すると、要件に当てはまる場合、保険料全額を控除することができます。保険料については法人の方が格段に有利です。

■不動産投資で法人化するデメリット

不動産投資で法人化するデメリット

公務員が不動産投資の法人化を図る場合、注意すべき点を挙げます。
法人化すると不動産投資はその法人が行うことになりますから、副業規定を回避することができます。

しかし、取締役など役員に就任すると職務専念の義務に抵触してしまいますので、代表者には配偶者に就任してもらい、株式の51%以上を保有する形にする必要があります。
加えて、法人から役員報酬はゼロに設定しておく必要もあります。法人の登記上の所在地は、通常は自宅ですが、公務員で勤務している期間は別の場所へ登記しておく配慮も必要です。

法人化には他にデメリットがあります。法人の設立に費用がかかってしまいます。
株式会社の場合は定款認証料(印紙代)と登録免許税だけで、20万円以上は必要です。個人の所得税の場合、必要経費にならないものは申告書に計上しなくてもよいのですが、法人は行った行為は全てを記帳しなければなりません。
常に必要経費になるのかならないのかを意識しなければならないので、会計帳簿が複雑化し、素人では経理処理ができななくなります。
それを税理士や会計士に頼めば費用がかかってしまいます。

さらに、個人の場合に比べて、税務処理が複雑になるため税理士に依頼する必要が出てきますから、税理士の報酬も上乗せしなければなりません。また、個人事業者の場合、最大で65万円の控除が認められる青色申告特別控除ですが、法人にはその控除がありません。法人の場合は、不動産事業が赤字であっても法人住民税の均等割課税の負担が生じます。加えて、税務調査も覚悟しなければいけません。新設の法人は100%、間違いなく税務調査が入ります。

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